切れ痔かも、と思ったらまずは服薬治療を

切れ痔とは、排便時の無理により肛門内部の上皮が傷付いたり亀裂が生じたりすることによって、痛みや出血を伴う痔の症状のひとつです。この症状が続くと亀裂を起こした肛門上皮が固くこわばり、より排便がしずらくなる、痛みへの恐怖から便秘になるなどの悪循環を起こしてしまい、体調にも変化を与えてしまいます。そこでそんな切れ痔の治療方法ですが、症状が軽い場合には炎症や化膿を抑制する軟膏を塗ったり、座薬を用いて症状の緩和を試みます。同時に、便が無理なく排出させるように水分を多く摂ることを心がけます。場合によっては、便を柔らかくするための内服薬を併用する場合もあります。

もし切れ痔の症状が長期に渡って続くようであれば、もともとの肛門の通りを良くするための治療が必要となります。これは肛門に小さく切れ込みを入れて通りをひろくする手術で、通常であれば日帰りでもできるとても簡単なものです。さらに、度重なる切れ痔ですれに肛門上皮が硬化を繰り返して悪化した場合は、その部分を外科的手術により切り取り、肛門の通りを広げて形成するという治療法が取られます。2、3日に入院を伴う治療になることもありますが、術後の排便はとてもスムーズになり毎日規則的に排便できることは直接健康に繋がる大切なことです。